高島が帰った後、寝室のドアを開けると。




光が入って、暗闇の中では布団が動くのが見えて。




……起きてるな。






「……季蛍、気分悪い?もう一回洗面所行く?」





「…だいじょぶ。」





「高島帰ったよ。……明日午前中空いてるから…朝俺と病院行こ」





「……薬ちゃんと飲むから。ちゃんと…寝てるから」





起きあがって俺を見上げる季蛍。




「…そんなこと言ったって。主治医に言われてんだから」





「………」






「朝起こすから。……もう寝ろ」





「……うん」



納得してないようだけど、頷いてまた布団に潜った。