「久しぶりで忘れたか?

焦るなよ。……大丈夫だから」



高島先生は私の目の前にしゃがみ、口元に薬を近づけてきた。



「呼吸ゆっくり。…吸入しようか」



白衣のポケットから吸入が出されて、口元に近づけられる。



顔を背けると、肩に手が伸びて。



「季蛍。お願い」