最近は嫌がっても説得させられてしまう。



リビングに戻ると、蒼は寝室のドアを開けて。





「季蛍。……寝て」




「…まだリビングいる」





首を振った蒼は手招きをした。




「もう寝な。…顔色も悪いし熱も上がってる」





わがままは結局受け入れてもらえず…






「…おやすみ、何かあったら呼んで。リビングにいるから」



寝室に入ろうとしたら軽く抱きしめられて。




背中をトントンしてくれて。





「おやすみ…」




「…そんな暗い顔するなよ。明日診てくれる先生が家にいるんだから。……それほど怖がることないだろ」




何度も背中をトントンされて。




「…んね?早く寝た方がいいから」




頷いて寝室に入ると、『おやすみ』と覗き込んだ蒼が言って、パタンとドアが閉められた。