「愛優いやいや言ってない?まさかとは思うけど」



「言ってないですよ~。僕の患者さんにすっごく気が強い方がいるんですけど…その方より全然」



「高校生だもんな…さすがに言わないか」



「……季蛍は」



そう言って遠い目をする高島を見て、思わず笑う。



「…嫌なものは嫌って言うからな。素直なんだかわがまま何だかわかんない」



「主治医の手平気で振り払いますからね」



「んは、高島にも遠慮ないな」



「別にいいんですけどね…」