ぼーっと遠くを見つめていたら、前から白衣の男性と隣にはパパ。
「こんなところでごめんね…ちょっとだけ」
白衣の男性が毛布の隙間から手を入れて、素早くボタンを外した。
「そんなにたくさん吐いてないんですよね?」
白衣の男性は顔を上げてパパに問う。
「うん。でも食べたものは全部吐いたみたい」
よく耳を澄ませてみれば、その男性はこの間私を見てくれたお医者さんの声だった。
聴診器が何ヶ所かに当てられると、ボタンはそのままで毛布が直された。
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