「手伝おうか」



「蒼だってあるでしょ、たくさん」



「明日朝早いからもう寝る」



「…そ、おやすみ」



「何?今日素っ気ないね」



「別に…」



「いつもならもっと甘えてくる季蛍なのに」



「…近いんだもん」




「…は?」



「近い…!顔熱くなるから離れて」



「何それ」



体を引き寄せて顔を覗き込むと、慌てて目を逸らしちゃって。



「しばらく一緒に寝てなかったから何かどきどきするの!!わかる?だから顔熱いの…離れて」



「…えぇ?ふふ、なんだ。そんなこと」



忙しくてほとんど同じ時間同じように隣で寝ることが最近なかったから…そのことを言っているんだろう。


「どきどき?何年もいるのに」



「ん…でもするの」



なぜかキレ気味にそっぽを向いてしまう季蛍の体をさっきよりも引き寄せて。