「ボタン留めていいよ。体に異変があったらちゃんと報告すること。わかってる?」



「はい、大丈夫です」



「それと今日の夕飯、蒼先生と一緒にすることになってるから…季蛍もおいでね」



「…え?あ…はい」



「もう風邪何かぶり返すなよ」



「もう絶対大丈夫です!!しばらくは引きません」


『ありがとうございました』と口を開いた季蛍は、荷物を抱えて河崎さんが開けてくれた扉に向かう。



「あ、帰り薬もらってけよ!」


「はーい」







──ガラガラ


「季蛍先生…とてもお元気になられてましたね」



「うん…結構心配してたけど良かった。ちょっと安心」