「高島先生の点滴もたまに痛いですもん」



「えぇ、そうですか?」


「痛い原因はどっちにあるんだよ」



「わ…私かもしれないですけど…」



おどおどする季蛍に、河崎さんも暖かい微笑みを向ける。



「喉の腫れは?何か気になることは?」



「うーん…ないです」



「そう、薬飲んでる?」



「え、あ…はい……あ…」



「怪しい」



「い、いえ」



「季蛍さん…わかりやすいですね」



河崎さんにもクスリと笑われて、季蛍の目が泳ぐ。


「いや、別に…何でもないです」