───部屋が明るくなって、光が朝を知らせた。 隣の季蛍はというと、もう起きていて。 「蒼ごめん!!私呼び出しされてるから先行く」 「…ん~?送ろうか?」 「大丈夫、朝ご飯作る時間なかったの…。ごめん…ね」 子猫みたいな視線を向けられて、思わず笑ってしまう。 「大丈夫だよ、……それより季蛍頭痛平気?」 「大丈夫!…じゃあ行くね」 バタバタと慌ただしく家を出て行く季蛍。 患者さんの急変か? なんて思いつつ、俺も起きあがった。