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────「おはようございます~」
「おはよ……あれ!!」
医局へ向かう途中、向こうから芙羽が駆け寄ってきて。
「季蛍さあぁーん、退院おめでとう!!」
そう言って芙羽は季蛍に抱きついた。
「ちょ、芙羽くん!!」
「おい」
手に持っていたファイルでパコンと頭を叩く。
「イデッ」
「何してんだよ、バカ」
「何だ、蒼いたのかよ」
「どういう意味だよそれ」
「だって季蛍さん久しぶりだもん。ね!」
「…だからって抱きつくな。芙羽はフレンドリーすぎるんだよ…周りに誤解を招く」
いつの間にか俺の隣にいた高島も笑った。