「そう言えば、さっき医局で高島と少し話してたけど…食事とれるようになって高島が許可出してくれたらすぐ退院していいって」



『良かったね』


横になる私を、久しぶりにぎゅうっと抱きしめてくれる。


久しぶりの白衣の香り。




「もー退院したら風邪なんて引かせないからな」



「…え」



「仕事は戻ってもいいけど…しばらくは高島が見張ってそうだな」


「え…やだ……」



「まぁ退院できるだけいいだろ。…季蛍そろそろ寝たら?あんまり起きてても退院が遠ざかるよ」



体が離れて布団を掛けられる。