──パチ



数十分前から感じる腕の違和感に耐えていると、病室の電気がついた。



「起きてる?」


その声は…蒼で。



「仕事落ち着いてるから来たんだけど」



その言葉の後扉が閉まる音が聞こえる。




「…あれ?季蛍点滴……」



蒼の足音が近づいてきて、すぐ側で止まると、布団を捲られた。


「返事ぐらいしてよ…寝てるのかと思った」



苦笑いの蒼はすぐ側で腰を下ろす。




「点滴ずれてる。…痛くなかった?」



「…いだい」



「なんだ。我慢しないで呼べば良かったのに、高島」



「………」