泣くのを我慢しようとしているのか、キュッと結ばれた唇に手を触れる。



「口開けて。入れてあげる」



スプーンですくって近づけても、『いらない』と拒否。


「このままじゃ蒼先生に連絡いっちゃうよ?」



「いいです別に」



「一口でいいから口開けて。何も食べてないだなんて…退院したいなら体力つけないと」