スプーンですくったお粥からは、湯気と一緒にフワフワ美味しそうな匂いがする。



「いただきます…」



口に入れるとほんのり卵の優しい味がした。



「美味しい」



「ほんと?よかった、お粥なんて簡単だけどね…」



「愛香ずっとここにいたら移るよ、ほんとに」




「…だって最近奏太遅くて全然会えてなかったんだもん」



「………」




「…あ、でも」



何かを考えるように黙ってしまった愛香は、少し俺の様子を伺うように見つめてきた後



「…やっぱ私リビング行くね!!畳まなきゃ洗濯物」



そう言ってドタバタ出て行ってしまった。



どうやら『最近会えてなかったんだもん』という発言を自分でしたけれど、俺は今風邪を引いているんだ…


と言うことに自分の発言で気づいたらしい。



……愛香らしいな



別に俺何にも言ってないのに。