布団をはがしてみれば、やっぱり仕事着のまま。


熱い体を抱えて寝室を出る。



ソファに下ろしたところで、唸り声が聞こえた。



「蒼…」



「顔真っ赤。…随分寝たね?」




「…ん…ん?」




「着替えて水飲もうか?夕飯もあるし」




「…らない」



怠そうな目をする季蛍は、立ち上がろうとする俺の服をぎゅっと握りしめる。



「大丈夫……熱、下がる」



そう言って軽く首を振る。



「でもこんな服びしょびしょじゃ嫌でしょ?着替えて水飲んでから」



「……」