───医局にはパソコンの音と、コーヒーを入れる音だけが響いていて、シーンという空間が流れた。 手元の資料に目を通していると、医局の入り口から声がして。 「すみません」 「…あ、どうした?」 看護士の控えめな声に返事をすると、「高島先生いいですか?」と口を開いた。 「季蛍?」 「あ、はい」 蒼先生はパソコンに集中していたので、そのまま医局を出て看護士の後を追った。