「高島先生…も……いいです」



声が聞こえて振り返ると、器を差し出していて。


「…気分悪いの?」



器を受け取って聞いてみるけど、季蛍は首を振った。


「食欲ないだけ?」



「…はい」



「そっか。わかった」



「ごめん……なさい」



小さい声が聞こえて、思わず笑ってしまう。



「んふふ、何で?」


「食べなかった…から」



「いいよ別に。しょうがないでしょ、食べられないのは」



まだ体調の悪そうな季蛍を見て、微笑みを向けた。