「んんぅ…」



「陽、…おはよ。良かった…意識ある」



「…港」



「陽さ、とりあえず水飲んでくんない?脱水しかかっちゃってるから」



「……」



「薬も飲めてないんでしょ?持ってきてあげるから」



「……」



それでも体の力は抜けきったままで、陽はただ曖昧に頷くだけ。


「…こんなになるまで放置しててごめん」



抱きしめた体から伝わる心音も聞きつつ、頭を撫でれば


「大丈夫だよ」




とほんの少しの声が返ってきた。