「うん、でも問題ないよ。特に」
「あぁ……はい」
「だから俺…教えて欲しかったんだけど」
「体調…のことですか?」
「当たり前」
紙がぺしと頭に当たる。
「だって…大丈夫だと思ってたので」
「…友那さんの入院してた病院で検査受けたんだろ?どうだったの?」
「まぁ…。」
言葉を濁すと、蒼先生の苦笑いが返ってきた。
「まぁ体調良くなってからゆっくり聞くけど。
点滴終わったら帰っていいから」
「え」
「…何?え…って」
「…仕事」
「はぁ?仕事出るつもりでいるの?バカ」
「え」
「帰りな。今日は」
「でも」
「でも…じゃない。明日来れなくなったらそっちの方がやだ」
蒼先生はそう言うと点滴をチラリと確認して
「ね。じゃあ島内さんよろしく」
と風のように去っていってしまった。