「珍しい。高島が患者さんとして来るの」


呑気な声をあげると、ベッドから不満そうな呻き声が聞こえた。



「はいはい。ちょっと待ってて」




急患だ、と呼び出されたもんだから。



白衣を羽織って椅子を寄せて、ベッドで丸くなる高島の側に座る。



「だから体調悪いのはちゃんと伝えて欲しかったの」



気分悪そうな顔で見上げてくる高島に言えば、ほんの少し頷いた。



「痛そうだね。…島内さん点滴入れてもらえるー?」



「はいー!了解です」



「びっくりしたよ、急患だっていうから」