息を吐いて椅子に腰をかけると、医局に飛び込んできた季蛍の姿。 何かあったのかと思って振り返ると、何だか嬉しそうにこっちを見て笑っていた。 「…何?」 「…いや、何で見てるのかなって」 「………」 「何か私についてる?」 「いや。…ただ何かあったのかと思って」 「ないよ~」 そういって医局の奥へ消えていく。 とりあえずさっきの意味深な態度…俺は忘れてないからな。