母さんから受け取った上着を片手に、陽の元へ行くと、びしょびしょの服を握って…また泣きそうな顔。 「服着替えよっか」 「…うん」 薬が効いてきたらしく、大分落ち着いていた。 だけどそっと測った脈はまだ速い。 「服脱いで」 「…ん」 ぎこちなく服を脱いだ陽に、上着を着せる。 「…寝る?疲れたでしょ」 「…もう少し起きてる」 「じゃあ俺支度してきちゃうね」 「ん………うん」