キッチンで薬箱を漁っている間に、リビングはなぜか騒がしくなる。



「どうしたんだ!?」


「陽ちゃん大丈夫?」




父さんの声まで聞こえるので、薬片手にリビングへ顔を出すと、ソファで体を折りたたむ陽。




「……港、陽ちゃん大丈夫なの?」




「あー…大丈夫、いいから2人は落ち着いて」




何故か焦る2人をダイニングテーブルへ追いやり、とうとう床に座り込んだ陽の肩を抱く。



「…立てそう?」



「無理ッ……」