電気をつけると布団に潜って寝息をたてる陽がいて。



肩を叩いて起こすと、目を開けて俺を見上げた。



「…港」




「陽おはよ、ちょっと起きて」





「……港ごめん」



「いいから。気にすんな」




体を起こした陽の前髪をそっと手で分ける。




「…どきどきしてる?」




「…ん…うん」




若干顔をしかめて首を傾げながら、自分の胸に手を当てた陽は渋々頷く。



「…そっか。夕飯食べない?」




「………」




「少し食べる?おいで」




「……うん」