「…帰り遅い……港……バカ…。仕事…ばっか」



言っちゃいけない言葉まで絞り出されて、余計涙が溢れる。



「…昨日の夜からずっと…心臓どきどきしてるし、なんか気分悪いし、も…自分じゃどうにもできないし…港帰ってこないし!

今朝からほとんど食べ物も食べてないし…!!



……。




ッ…グス……嘘、ごめん…港……ごめん」





こうして全部吐き出してから……後悔する。




「……もぉッ…ごめん…嘘なの、……んでもない。忘れて…」



港の手が優しく涙を拭う。



「……はーる」




「ごめん……もう、私…港に何にもしてない…でも心臓どきどきしてるし気持ち悪い…どーしたらいい…」




「…落ち着け」



「………グス…ごめん」