ソファで体を横にしている私の元へ、港のお母さんが来て床に座った。 「…陽ちゃん?もうすぐ8時半だけど夕飯はいらない?」 「…すみま…せ、今日……いいです」 「…そう。わかった」 「…あの」 「ん?」 「港……」 港の名前を口にして余計涙が溢れそうになる。 「港まだ帰ってきてないのよ……やっぱり陽ちゃん体調悪いのね?薬箱持ってくるから少し待っててくれるかしら」 「……あ、いや……すみません、本当に」