──「失礼します…」
控えめに入ってきたのは島内さんで。
「…あれ?」
「あはは、私今日夜勤でした。焼き肉は明日に見送りです」
そう言って薄い紙の束を机の上に置いた。
「これ、明日の会議資料なんですけど…なんか蒼先生に届けてとのことなので」
「…なんで俺」
「さぁ……。よくわからないんですよね…でも多分蒼先生に届けたらわかるって言われたので」
「そう、わかった。ありがとう」
「いえ………あの…。」
「…あ、後ろで寝てるの?季蛍だよ」
「……あ、季蛍先生」
「いい加減体調管理慣れてほしいな」
そう言って笑うと島内さんも笑った。
「季蛍先生どこまでも頑張っちゃいますもんね」
「ほんと…ね。高島いないし今日は俺のとこ」
「そうですか……もう夜遅くなりますし…帰り気をつけてくださいね」
「ありがと」
「では。……お疲れ様です」
小声で呟く島内さんは、ゆっくり診察室を出て行く。


