「おはようございます…」



「おはよ…って季蛍風邪?」




医局に入るなり、朝からパンをかじる高島先生に目をつけられた。



「…いえ、別に」




「ゲホゲホって聞こえてきたけど。医局の外から」




「違う人じゃないですかね?」




「マスクしてそんな暖かい格好してたら誰でも風邪だと思うでしょうが」




「…気にしないでいいですよ。単なる風邪なので」