「最近夜泣きする結のことあやしてばっかりで寝てないだろ」




若干寝不足っぽい顔色をする陽さんの瞼と頬を親指でさする港。



「…な、寝てるし!……そんなにクマすごい?」




「んー……別に。ただ疲れた顔してる」




「…もう、いいの。やめてよね、蒼くんの前で」




プクッと頬を膨らます陽さんの頭を撫でて、なんだか嬉しそうな笑みを零す港。




「…そういえば季蛍さんは?トイレ?」




「さっき薬局行ってくるって言ってたけど」





「薬局…?」




「すぐそこの薬局で何か薬がどーたらこーたら。季蛍俺がいない間かなり無理させちゃってたみたいでさ。風邪気味」



「そんな日に大丈夫なのか?こんなとこまで来て。明日仕事だよね?」




「仕事だけど大丈夫。仕事に支障ないくらい体調いいって今朝言ってた。俺は信じる」



「はは、季蛍さんも頑張るね」




「違う意味でな…」