「もう…歩けないです、ぼーっとするし」
「少し寝て帰る?」
「いや、いいです。あの…処方箋ありがとうございます。あと…ここに来たことは蒼に内緒にしといてください」
「…なんで?」
「いや…また無理したって思われるから」
「…わかったよ。蒼先生は季蛍が体調崩してること内緒にしといて怒んない?あとで」
「…大丈夫ですよ、さすがに」
「そう。……じゃあ…お大事に。熱上がったら連絡ちょうだい。外来開けとく」
「…んふふ、大丈夫です」
診察室の扉をゆっくり開けて、少し微笑んだ季蛍は
「…先に帰るので蒼に会ったらそれだけ伝えてください」
と小声で言う。
「りょーかい」


