「あ…あと、1つ伝えたいことがあるんですけど……ッケホケホ、いいですか?」
「…ん?いいよ」
ベッドに置かれていたファイルから出された一枚の紙。
「…患者さんからお薬変えて欲しいって…高島先生に伝えといてってさっき回診中に言われたんです。
具体的には話聞けてないんですけど…お願いします」
「…そう。何でだろ、まぁいいや…ありがと」
「…高島先生かなりお年寄りに人気なんですね。高島先生は今どこにいるの?って世間話中の方が」
「…そうなの?」
「はい。…話聞いてもらえるだけで楽しいのよ~って笑ってたんです。蒼は若い女の人から人気あるんですけどね」
ふてくされたように目を逸らして俯く季蛍に、少し微笑みを漏らした。
「蒼先生が若い子に人気なのはわかるよ。蒼先生小さい子にも人気あるし」
「…どーせ私休んでばっかだから」
「違うよ季蛍…そういう意味じゃない。季蛍知らないの?若い男性の間では季蛍の回診の時間聞くのが日課なんだってよ」
「私の回診?」
「そう。…ナースに毎朝聞いてんだって」
「…へぇ」
「…へぇ、とか言ってないでもう帰ったら?熱上がっても知らないよ」


