「…芙羽くん凜のこと診てたんですか?」




「え?いや、ううん。」





「首に聴診器かかってるから…」





『おじゃまします』と家に入った季蛍さんは、机に紙袋を置いて首を傾げた。



「あー…いや、凜が相手にしてくれなくて」



「そうなんですか…ケーキなら食べますかね?」




「どうだろ。…季蛍さんも寝室来てくれる?ケーキなら食べてくれるかも」