記憶を頼りに棚を漁ってようやく見つけた風邪薬。 コップに水を注いで、リビングに戻ると、ソファではスースー寝息をたてる凜が。 手の中には体温計があって。 「…7度7分」 予想外にも高くて、びっくりしつつも凜の肩を揺する。 「凜薬持ってきたよ~?飲んでくれないと困っちゃうよ、俺」 「んーん……薬…」 「…寝てたとこごめん、飲んでベッド行って寝な」 「んう……」