ボタンを開けて体温計を挟み、しばらくベッドの上で体温計が鳴るのを待っていた。




カチャリとドアが開いたかと思ったら、着替え途中の奏太が入ってきて。




「体温計鳴った?」




「…まだ」




「愛香今日仕事休んだら~?」




「いい、行く」




──ピピピピッ  ピピピピッ…─





覗くと体温は7度2分。



奏太に服の中に手を入れられて、体温計を取られて『う~ん』って顔をされた。



「私残ってる仕事あるから…」




奏太の隣をすり抜けて洗面所へ向かった。