病院の入り口についた車のドアが開くと、高島先生は座席に寄っかかって背中を波打たせる陽さんの手首を握った。 運転しているのは…どうやらお父さんのようだ。 「…陽さん大丈夫ですか?」 陽さんが着ていた服も、手に握られているハンドタオルも…真っ赤。 「…ん…ん」