医局では、真剣な眼差しの高島がパソコンを睨みつけていた。
「…何、怖いよ顔」
「患者さんの様態がよくありません…」
「そう。……怖すぎ、何考えてるかわかんないからなぁ」
「はは、すみません」
「…高島先生、コーヒーでーす!!」
コーヒーカップを2つ持っていた季蛍は、一つを高島の机に置いた。
「あ。ありがと、季蛍」
「……俺には?」
「ないよーだ」
「…は?」
「自分でいれれば?」
……はぁー?
「……嘘!ごめんね」
もう一つのコーヒーカップを俺の机に置いてくれたんだけど…
「…あ、このマグカップ」
まだ高校生の時のマグカップ、使ってるんだ。