────「じゃあね夏くん」
「ばいばい!」
「お母さん…ごちそうさまでした」
「また来てね。ごめんなさいね、お父さんお風呂入っちゃって」
「いいんです。また来ます」
「じゃあね、蒼も気をつけて」
「うん、ありがと」
夏来を抱える蒼はお母さんに一言残すと、車の方へ向かった。
それに続いて後を追う。
「蒼が薬より先に…食べさせてくれれば良かったのに」
車の後ろに夏来を乗せた蒼は、何が?と首を傾げた。
「…マフィン!!焼きたて食べれそうだったのに」
「あのなぁ……。言わせてもらうけど、季蛍顔青いよ。
…ご飯無理矢理食べさせた俺も悪いと思うけどな?具合悪そう」
「…悪くない!!治ったばかりなんだよ!?」
「…だけど母さんも気づいてた。だからマフィン持って帰ってって言ったんじゃないのか?
涙うるうる貯めてご飯食べてる季蛍見て…心配しないわけないだろ?」
「涙何か貯めてない……!!」
「無意識のうちに涙貯まってた。季蛍が体調に鈍いから気づいてないのかもしれないけど」
「……っ」
そう言われて、余計泣きそうになった。


