「それ俺に失礼だろ」
蒼はお母さんを多少睨みながら言った。
「あらそう~?……って嘘よ。そんな怖い顔しないでよ」
「…してない」
「あ。そう言えば今日なっくんお昼ご飯すごい食べてたのよ。パパとママに褒めて貰うって頑張ったのよね」
「そうなの?…夏」
「なちゅね、いっぱいいっぱい食べたんだ!」
「そーか。偉いな」
キャッキャと笑う夏来は、蒼のネクタイを引っ張って。
「…ちょ、苦しい。夏来やめて」
「…なちゅお腹すいた」
「うん、今作ってるからね。季蛍ちゃんも座って~、気遣わなくて大丈夫よ」
「…すみません、本当。お邪魔して…」
「いーのよ。うちは寂しいから」
バタン……
「おー、来たのか。夏くん今日も元気だね」
「あらお父さん」
蒼のお父さんは私と目が合うと、すごいスピードで飛んできて。
「季蛍ちゃん…!!よく来たねぇ、相変わらず美人さんだなぁ」
「な、……そんなことないですよ」
「いやいや、立派な嫁さんだ。…なぁ?」
お父さんは夏来を抱える蒼の背中をバシと叩く。
「あ、うん」
「何だよーうんって。……ここから見るとほんと…モデルさんみたいだなぁ」
座ったお父さんは私を見ながらニコニコ笑った。
「お父さん気持ち悪いわよ、そんな観察しちゃって」
「……あは、そうか。ごめんね季蛍ちゃん」
「いや…」


