「ほら、薬。……夏来も心配してくれてるんだし、早く治さないとな」




頷いた季蛍の目には…うっすらと涙が浮かぶ。





「泣かないの。……目腫れるよ」




「…だって…あお…が…」





見つめてくる季蛍のことを引き寄せてぎゅっとしてやれば、季蛍の手も背中に回った。




「…好き。季蛍、好き」





「……ッ好きだなんて滅多に言ってくれないくせに」




「…ん。好きだし…愛してる」





「……聞きたかった」




季蛍は俺の頬に、さっきの夏来にしたようにちゅうとキスを落として。




「……何、今日は妙に甘えてくるじゃん」




「……ッグス」




「…泣くなよ」