体温計が鳴った音が聞こえると、夏来がまた歩いてきて。




体温計を俺に差し出した。




「ありがと、夏来」




その体温計は8度を表示。





大丈夫と言っていた季蛍にため息が漏れる。





「夏来もそろそろ寝ようか、眠くなる時間だよね」





「うん!!…昨日のくまさんとねんねするの!」





「くまさんね。…わかった」





夏来は1人で自分のタンスへトテトテ歩いていって、パジャマを引っ張りだしていた。




夏来も知らないうちに随分成長したんだな。