幼馴染み~初恋物語~

「櫻ちゃん?女はすぐに泣くとか言って、ゴリだってお母さんに怒られるとすぐに泣くんだね?」

「そうだよね~?それにしてもあのお母さん超怖かったよ~?」

こんな陰口を言いながら、和樹と櫻は家に帰っている途中の川沿いの道で、櫻が突然言った。

「あのね?和樹くん…………」

「んっ?どうしたの?」

櫻は頬を赤く染めて、少し俯き気味になって、小声で言う。

「えっと…………ちょっと目を閉じて…………?」

「えっ?勝ったご褒美に、何かくれるの~?」

「うーん…………そんなんじゃないけど…………目をつむってくれる?」

「うん…………」

和樹は目を閉じて、何か貰えるとばかり思っていて、両手を差し出していた。

「ちゅっ…………」

「えっ…………櫻ちゃん…………?」

その時、和樹の頬に櫻の唇が触れたのだ。

「和樹くんっ!!今日はかっこよかったよ~?」