思い出って何をするんだろう?
そんな和樹と櫻が不思議そうに洞穴に戻ってくると、修と愛瑠がお中元でもらう30センチ×20センチほどのお菓子の缶を眺めていた。
「愛瑠ちゃんは、何を入れたらいいと思う?」
「愛瑠はアイドルスクールAのレアカードかなぁ?」
「そんなの大人になってから見て楽しい?もうその頃、流行ってないよ?きっと…………」
「う~ん…………そうだよねぇ…………」
「宝物って何かなぁ?好きなマンガ?」
「マンガなんて今読まないと意味ないよー?」
「そうだよなぁ…………」
宝の地図を書いて、そこに宝物が埋まってたらいいね?という話から、大人になって開けるタイムカプセルの話題になった修と愛瑠たが、何を入れれば宝物になるかが決まらない。
そんな二人を見ていた櫻が不思議そうに尋ねる。
「宝物をここにいれるの?」
「うん。この缶に宝物を入れて、秘密基地の奥に埋めようかな?って。それで愛瑠達が大人になったら、4人でまた集まって、掘り出したら面白くない?」
「それ面白いっ!!私も何か宝物を用意しなきゃっ!!」
「でも何を入れる?」
「う~ん…………」
宝物。
一言で言えば簡単であるが、何を入れるか?となると、やっぱり悩んでしまう4人。


