和樹と一緒に家に帰ってきた櫻は、母親に抱かれて、泣きながら何度も何度も謝っている。
「ママーっごめんなさーいっ!!」
「心配したんたからね?これからはお母さんとの約束守れる?」
「うん…………ひっく…………ひっく…………」
しっかりしていても、強がっていても、母親の文句を言っていても、そこはやっぱり女の子。
母親に抱き締められていると安心するのだろう。
すぐに泣き止むと、櫻は母親に抱かれたまま、和樹を見て言った。
「心配させてごめんね…………和樹君…………ありがと…………」
「いいよ?また明日も遊ぼうね?」
和樹はそう言って家に帰ると、こんな事を思った。
女の子って…………
甘えん坊なんだなぁ…………と。


