幼馴染み~初恋物語~

王子様とキスをして生き返った白雪姫は、王子様と一緒に幸せに暮らしました。

ミュージカルはそれで終わりなのだが、和樹と櫻と有紗の関係はそれで終わりではない。

櫻は和樹に何でキスをしたのか聞く事ができず、目も合わせられないまま、幕が降りていく。

和樹は何を考えているのか?

有紗に何を言われるのか?

それを考えると気が重い。

間違って唇が当たっただけだ。と思いたい櫻だった。

幕が降りて舞台から捌ける時、有紗が櫻の元にやって来た。

「和樹君と本当にキスをしたでしょ?」

「痛っ…………」

有紗自らの体で和樹の視線から隠すようにして、櫻の腕をつねって来た。

「私が自分からしたわけじゃないよ?」

「どうして避けないの?顔が近付いてくれば、わかるでしょ?」

確かに和樹の顔が寄ってきた時に、何となく気付いた。

キスをすれば、恋人に戻れるかもしれないと一瞬思った。

それ以上に有紗と揉める事を恐れていた。

櫻はとりあえず謝る事しかできない。

「ごめんなさい………本当にわからなかったから…………」

「本当にわからなかったの?」

「うん…………ごめんなさい…………」

こんな会話をしながら、体育館から出てきた。