幼馴染み~初恋物語~

「櫻ちゃんの事を嫌いになって、なんて言わない。今はまだ好きでもいいから、少しずつ忘れていくような感じで付き合ってほしい」

悩んでいる和樹を必死に説得する有紗。

もう少しで押し込める…………

何か私に説得できる言葉をちょうだい…………

その時閃いたのは、櫻がフリーだということが問題だと思った。

まだお互いに好きなのは、教室で見ていると明らかなのだから。

「龍聖君と櫻ちゃんが付き合ってるかも知れないよ?
櫻ちゃんだって和樹君の事を忘れよう。って頑張ってるんだよ?和樹君も少しずつ前に進まないと…………」

有紗が適当に作った話に、櫻は反論したい気持ちでいっぱいだが、まさか「隠れて見てましたーっ」なんて出ていくのは無理な話。

ただ黙って和樹の言葉を待っていた。

「あの…………」

和樹の声が聞こえた瞬間、昼休み終了のチャイムが鳴った。

キーンコーンカーンコーン♪

結局、櫻には何も聞こえず、二人に見つかると困るので教室に戻っていった。