幼馴染み~初恋物語~

「龍聖君は大切な友達だから…………」

以前なら、寂しい時に告白されれば、流されていたかも知れない。

でも今ならわかる。

健一と付き合っていた時に、何度も和樹を思い出した。

今でもきっと同じ事になるだろう。

「ごめんね…………」

「いや…………俺の方こそ…………」

これでようやく、龍聖から一人立ちできた気がする。

いざというときは、龍聖がいてくれたから、心の拠り所になっていたのかも知れない。

もう数ヶ月後には受験が待ち構えている為、和樹を諦めて次に恋をする時は、高校生になってからだと自分に言い聞かせていた。

「でもまたこうやって図書室でお話してもいい?」

告白を断ったって、友達のままでいたい。

流されて付き合って、和樹を思い出しながら、変に気を使って接したくない。

そんな櫻の気持ちを、龍聖は受け止めた。



「あぁ…………いつでも話して来いよ………」

「うんっ!!ありがとっ!!」

こうして櫻は昼休みの居場所を失う事なく、龍聖の告白を断ったのだった。