幼馴染み~初恋物語~

和樹が買ったネックレスの入った袋を櫻に渡すと、嬉しそうに袋を開けた。

しかし、ネックレスを眺めたまましばらく動こうとしない。

「どうしたの?」

「う~ん…………和樹君に着けて欲しいかなぁ?なんてね?」

なんとなく和樹に着けてもらう方が、プレゼントされた気がする。

「もうっ!!貸せよ?これでいいんだろ?」

「うんっ!!ありがとーっ!!これで僕のお嫁さんだよ?って言葉はないの~?」

「そんなこと言えるかよ…………恥ずかしい…………」

幼稚園の頃に指輪を渡した和樹は、そう言っていた。

しかし子供の頃とは違う成長した二人。

今、貰ったネックレスも、幼稚園の頃に貰ったおもちゃの指輪も、櫻にとっては一生の宝物。

ずっと一緒にいて、幸せになれると信じていた。