「和樹君?ちょっと履いてみたらどう?」

「やっぱりこっちかなぁ…………1000円安い6800円だし。」

和樹は親から貰った1万円を、できるだけ残しておきたい理由があった。

何か中学3年生らしいプレゼントをしたいという事。

3000円近く残れば、何か櫻が欲しいアクセサリーとか買えるだろうと思い、6800円の靴を買った。

そして二人がブラブラと店内を歩いていると、やはり可愛い雑貨屋さんを見つけると、櫻の目が輝く。

「ちょっと見てもいい?」

可愛いキャラクターのシャーペンや、ペンケース、鞄、ポーチなど色々と見て回る。

買わないのに、鞄を手にして「似合う?」とか、ペンケースを色々と蓋を開けて「今のペンとか消しゴム入るかなぁ?」なんて言っている姿は、男にとってかなり退屈なのもの。