幼馴染み~初恋物語~

和樹の沈黙が、空気を微妙に重くしていた時、櫻に尋ねた。

「あのさぁ…………?龍聖にもチョコレート渡すの?」

「うん…………今日の夜に渡すけど…………いつもお世話になってるし…………」

男からすれば、好きな女の子が渡すチョコレートは、一人だけにしてほしいと思って当然。

クラス全員に渡すような物なら構わないが、特別仲の良い男友達には渡してほしくない。

それは義理でも、できれば独り占めしたいもの。

「龍聖の事をどう思ってる?」

「えっと…………仲の良い友達かな…………」

和樹に龍聖の話をすると、罪悪感が胸を締め付ける。

いつまでも、どっちが好きかわからない状況が続いていた櫻は、どちらとも仲良くしていたいというのが本音。

でも自分の身に置き換えると、和樹が他の女の子とも仲が良ければ、嫌な気持ちになるとわかっているからだ。

その時、和樹が小さく呟いた。

「俺と付き合わないか…………?」

「えっ…………」