幼馴染み~初恋物語~

「なっ何でもないよ~?」

涙を流しながらニコッと笑った櫻は、理由を何も言わなかった。

和樹が龍聖の悪口を言ったから泣いているとは言えない。

「和樹の見舞いに行ってきたのか?」

すると櫻は、俯いて首を縦に振った。

櫻はいつも、気持ちがすぐ顔に出るのでわかりやすい。

和樹と何かあったというのが、すぐに伝わってしまう。

「先に帰ってろ…………」

櫻をキリッと睨み付けた龍聖は病院に向かって行く。

「えっ…………?」

また怖い目をしてた…………

先に帰るの…………?

大丈夫かなぁ…………

龍聖を追いかけようとしたが、喧嘩を間近で見るのが怖くて、その場から動けない櫻だった。